3月末の時点では不可能な公演だった。
何せメンバーが3人。内1人は音響の飛永。
シラハマアロマにも書いたが、夏公演どころか今年作品を上演できるかどうかが・・・いや、稽古場の維持費をどうするのかなど、劇団の存続すら危ぶまれる状態だった。
しかし・・・正直な話・・・楽しかった。3人の状態も、結構楽しかった。
白濱「稽古場の広く感じるな・・・」
飛永「何やりましょ?」
フミ「お金を稼ぐ方法を考えましょう!」
白濱「地サイダー作る?」
飛永「うおおお!いいですねえ!」
フミ「おしゃれなビンにしましょう!」
白濱「おくんちに出店しようぜ!」
飛永「うおおお!いいですねえ!」
フミ「何本作れますかね?」
白濱「・・・・・・ビンは・・・・回収しようか・・・」
飛永「大変ですね・・・」
フミ「占い作ります!」
白濱「ラジオ以外に?」
フミ「はい!」
しばらくこんな会話を繰り返していた。脱線というか、その脱線が面白い。
ほどなくして田村さんが復帰を決意し、がんさん・坂本さんが入団を決めた。客演の太田さんも加わり、ちえみも出戻り、1ヶ月遅れて松下君も入団した。
怒涛の稽古が始まった。
長崎公演は大入り。福岡公演は大雨もたたり2日間で7割の入り。
「王たる者」が終わった。
アンケートやネットでの評判も上々であったが、それと引き換えに「王たる者」の終了からくる強烈な寂しさを味わうはめになった。
今回は、がんさんという名優を加えての上演という事もあり、彼を絶賛する声が多く聞こえてくる。
結果を求める世界に生きる以上、当然の事だと思う。
しかし、僕はがんさんが僕らを理解しようとし稽古に臨んでくれた事。新人の子達が果敢に挑んできた事。
そして環境の変化に戸惑いながらも現実を全力で受け止め、いつもと同じように僕を信じて付いてきてくれた事に対してありがとうと言いたい。
そして彼ら全員に、大きな大きな拍手を贈りたい気分だ。
次の公演はまだ決まっていない。
また脱線気味に、次の公演を決めたいと思う。
写真はsenさん撮影「王たる者」(長崎公演)
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